人の助けになりたい!と思っていた時期が僕にもありました。

この記事は約10分で読めます、覚悟して下さい。(500文字で1分とした場合)

そう、これは

今から1年以上前の物語。

アドラー心理学を知ってしまった自分は、

「考え方さえ分かれば、人の人生は明るくなる!」

「困っている人を助けられる!」と、思い込んでいた。

でも、

現実はそんなに甘く無かった。

人は、すぐには変われない……

知識を得ても、

変わろうとする人

あえて変わろうとしない人がいる……

これは、そんな物語。

知識を得る素晴らしさを伝えたかった

このブログでは度々、

アドラー心理学を取り上げ、考え方・捉え方を知るということは、「自分に大きな変化をもたらした」と訴えてきました。度々取り上げてしまうほど、知識を得ることは素晴らしいことだと感じているからです。

そんな影響力を持ったアドラー心理学と出会ったのは、約3年前。

自分が【製造業】で働いている時でした。

当時はブログをやっていなかったので、本で得た知識は、仲の良い従業員との会話の“ 種 ”として使っていました。仲の良い従業員からしてみれば

「(コイツ、変な奴だなぁー)」

と思われていたのはまず間違いありません!(`・ω・´)

本で読んだことを相手に伝えることで、自分の知識として落とし込める利点がありますし、何より、伝えた相手の人生に役立てて欲しかった想いがありました。

そんな日々を過ごしていたある日、

(会社が倒産したため)中途採用で溶接工としてうちに入社して来られた50歳の男性(以下、Aさん)と知り合いました。

発達障害(ディスレクシア)

突然ですが、読者の方は発達障害をご存知ですか?

一口に発達障害と言えど、様々な種類、軽度から重度まであるわけですが

その中途入社で来られたAさんは文字が読めない学習障害【ディスレクシア】の方でした。

 学習障害【ディスレクシア】とは(英語: dyslexia、ディスレキシアとも)

発達障害の学習障害の一種で、知的能力及び一般的な理解能力などに特に異常がないにもかかわらず、文字の読み書き学習に著しい困難を抱える障害である。 失読症、難読症、識字障害、(特異的)読字障害、読み書き障害、とも訳される。

ディスレクシア – Wikipedia

ディスレクシアとは?南雲明彦 オフィシャルウェブサイト

文字がにじむ・文字が歪む・逆さ文字に見える・文字がぼやける、など…

健常者からしてみれば

「そんなわけあるかぁw

とバカにする人が大勢いるんでしょうけど、

本人が「読めない…【にじむ・歪む】」と言っているのであれば、そうなのでしょう。

有名人にもディスレクシアの方は大勢います。

外国では、かの有名な

スティーブ・ジョブズ

トム・クルーズ

キアヌ・リーブス

など、

国内では

黒柳徹子

ミッツ・マングローブ

森泉

など、

学習障害でありながらも、活躍されている方々は多くいます。

理解者が誰も居なかった、周囲に訴えることも諦めた。

Aさんは凄くネガティブな方でした。

失礼ですが、まるでアドラー心理学を知る前の自分のようでした。

何事にも消極的で、マイナスに捉える

【[ダメな自分に酔っている]ことに気が付いていない】状態でした。

Aさんと仲良くなったことでディスレクシアのことを知り、過去の話も聞きました。

話によると、

Aさんが「自分は発達障害だ!!」と気づいたのは【世界仰天ニュース】というTV番組からだそうで(自分も当時見てました)、それまでは何の病気か分からず、「自分はダメなやつ」と常に自分を責めて、過ごしていたそうです。

Aさんが幼い頃には当然インターネットは普及していなかったので【周りの人間が当たり前に出来ることを自分は出来ない……】という劣等感に、小学校時代から苛まれていたそうです。

Aさんは完全に文字が読めない・書けないわけではなく、時間をかければ何となく文章の意味がわかり、簡単なひらがな・数字くらいは書けるようで、学生時代は高校までなんとか通えたものの、授業に出ても理解が出来ないため、「望まずに不良グループの一員に加わっていた」と言っていました。

Aさんはその後、製造業の溶接工になられ、ご結婚され子供にも恵まれました。

ですが、子供の学校行事であるPTA活動でも、文字が読めない・書けないことを周りの親達から馬鹿にされたそうです。

Aさん本人が学習障害だと気づいたのが当時の【世界仰天ニュース】(…今から5年くらい昔)の時なので、小学校から劣等感を感じていたのだとしたら約40年以上もの間、周りから馬鹿にされ【出来ないダメな自分】を責めていたことになります……

今思えば、40年以上も自分自身を非難された方の考え方が、簡単に変わるわけがないですよね……

その人を助けたいのに、変えることは出来ない

Aさんの過去を知った上で、自分は「助けになりたい!」と強く想い、昼休憩にはAさんと会話し、良かれと思い改善案を自分の知識・ネット上からいつも提供していました。

【世界仰天ニュース】で特集されていた方が出版された本もプレゼントしました。

(↑この本はディスレクシアの方にも読んでいただけるよう、文章は横書きで読みやすい工夫がしてあります。Amazonで中身が一部見れるので、気になる方は見てください。)

改善案を伝えるものの、Aさんは何一つ行動しようとはしませんでした。

Aさん「寝られない。夜中に目がさめる。」

自分『寝る前にホットミルクいいみたいですよ!ピーナッツもいいそうです!食べてみてはどうですか?』

Aさん「上司の〇〇さんはダメだ。口ばかり。」

自分『あの上司のことはみんな嫌ってますから、放っておきましょう!』

Aさん「僕はポンコツでどうしようもないからなぁ、ごめんよー」

自分『鳥取県の大山町にディスレクシアの大工さんいらっしゃるみたいですよ、会ってみてはどうですか?』『自分の学んだアドラー心理学によると』

……

オススメした食べ物、飲み物、ポジティヴな考え方も実践されず、プレゼントした本も結局読んではもらえませんでした。

……

正直、自分は内心、呆れていました。助けを求めてこられる・相談されるのに、全く改善案を実行されないことに……

この時の自分は【助けたい】という自己満足でしか行動しておらず、

Aさんの本音に最後まで気付くことが出来ませんでした。

【話を聞いて欲しいだけ】という本音に……

最悪な別れ方

Aさんはその後、仕事中に突然倒れてしまい、しばらく入院しました。

倒れた原因は不整脈によるもので、職場に復帰された際には、ペースメーカーをつけての仕事を余儀なくされました。

ペースメーカー(除細動器)とは

発振器(電池と電気回路を組み合わせたもの)、とこれに接続した細い電線(リード線)で構成されたものです。電線の先を心臓に取り付けて発振器と電線を接続すると、発振器から一定のリズムで心臓に電気刺激が伝わり心臓が拍動する仕組みになっています。

基本的には脈拍の遅い病気を持った方の治療に使用します。発振器の大きさは大体20gくらいで、手のひらに乗るサイズです。ペースメーカーの電池の寿命は、病気の状態やペースメーカーの種類により異なりますが、大体5~10年ぐらいです。電池の寿命がくれば交換が必要となります。

ペースメーカーとは|大阪医科大学 学科学講座 胸部外科学教室

ペースメーカーをつけてからのAさんは、さらにネガティブになりました。

Aさんの得意としていた溶接は磁器の関係で出来なくなり、体も思うようには動かなくなったと言われていて、Aさんは自分自身に絶望していました。

(ペースメーカーを付けると、体に機械が埋め込まれている嫌悪感や、体に合う合わないの個人差があるようです。)

自分の未熟さが招いた悲劇

Aさんの仕事は、ペースメーカーを配慮し別の部署での軽作業に変わりましたが、そこでは上司との人間関係が上手くいかず、愚痴をこぼされるようになりました。

自分はそんなAさんを放っておけず、ネガティブな発言・愚痴を言われたら『こんな捉え方もありますよ!』『話合いで解決しましょう!』など、背中を押す発言を意識して伝えてはいましたが、相変わらず改善される気がなく、いつも愚痴を言われるAさんに(大変失礼ですが)ガッカリしていました。自分の話す態度にも現れていたと思います……

そんな日々が続くと、自分とAさんの会話も少なくなりました。

当時の自分は物事を1つの方向からしか見ていなかったので、Aさんの愚痴を聞いていると、

『(Aさんの上司が確実に悪いッ!!)』と勝手に思い込み、

【改善するには行動あるのみ!】の精神で、Aさんの上司と直接、話合いで解決しようと行動しました。Aさんに頼まれてもいないのに……

その結果、

Aさんと、その上司の関係は更に悪化しました。

……

自分が退職間際の出来事で、本当に余計なことをしてしまったと、今でも思います。

Aさんと、その上司が直接話し合われるならともかく、無関係な自分が首を突っ込んだ。に加えて、自分のような若造に説教じみたことを言われたその上司はプライドが傷つき激怒。仕事は滞り、管理職に迷惑をかけるまでに至りました。

自分はAさんの意見しか聞かず、その上司に突撃したのですが、後々話を聞くとどうやらAさんにも問題があったようです。(もちろん学習障害やペースメーカーを抜きにして)

その後、自分に余計なことを…ありがた迷惑されたAさんとは以前のように会話しなくなり、自分は会社を退職しました。

【立つ鳥、跡を濁す】とは、まさにこのことですね!(何か違うぞ。

この出来事を忘れることはないと思います。

それだけアホなことを自分はやらかしました。

いや正直、Aさんも、その上司も、自分も悪いと思ってます。

中途半端な知識を振り回し、物事を1つの方向からしか見れなかった自分

(【自分が正義】、助けたい思い強すぎ。)

愚痴ばかり言うAさん

(話を聞いてほしいだけだった。)

「仕事に病気や障害は関係ない!」と言い放つ、その上司

(ある意味正解だけど、難しい問題。)

……同じこと繰り返さないように気をつけたい。

自分を変えられるのは自分だけ

自らの不幸を「特別」であるための武器として使っている限り、その人は永遠に不幸を必要とする。

嫌われる勇気 – 90p –

「自分はダメだ、アレも出来ないコレも出来ない……」と不幸自慢し、周りを心配させ、言動を束縛し、「特別」という優越感に浸ろうとする。

たとえ無意識でも、こんな考えでいると【変われることも、変われません】

歳をとればとるほど【自分】というものは固定されていき、他人の助言に耳を貸さなくなります。

「自分は何やってもダメだから」と諦めたら、そこで成長が止まります。それでいいなら問題ありませんが。

ただ、自分としてはAさんを反面教師として、諦めて欲しくないです。(Aさんには申し訳ありません……)

周りと自分を比べて、どれだけポンコツであろうと、Aさんと同じ発達障害であろうと!

自分を変えれるのは自分のみ。他人ではない。

読者がブログを読み、「変わってくれ!!」と願います。

他人に執着しない

自分が執着した結果、物事が悪く運んだと思います。

Aさんの言葉に本気にならず、話を流す程度に聞けていれば、この記事のようにはならなかった。。

もし改善行動をするにしても、Aさんだけでなく、その上司からも意見を聞き、第3者の目線からwin-winの関係になるよう動くべきでした。

……いち社員の自分がすることじゃなくね?

まとめ

知識を分けても他人は変えられない……ことを思い知り、視野を広く持とうとするキッカケになりました。

自分もまだまだ未熟者で失敗も沢山ありますが、この記事が誰かの助けになれば幸いです。

(※この記事はAさんに許可を取らず、書きました。Aさん本人、または関係者の方から削除依頼があればご連絡いただきたく思います。勝手なことをして申し訳ありません。)

ここまで読んでいただき、ありがとうございました。

m(_ _)m

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